グレインフリーキャットフードとは、小麦・トウモロコシ・米などの穀物を使わずに作られたキャットフードのことです。
肉食動物である猫の食性に合わせ、炭水化物源を穀物以外(いも類・豆類など)に置き換えています。ただし「グレインフリー=すべての猫に最適」ではなく、穀物アレルギーの有無や総合栄養食の基準を満たしているかで選ぶことが大切です。
「グレインフリーって体にいいの?」「穀物入りと何が違うの?」——キャットフード選びでよく聞かれる疑問です。キャットフードナビでは、グレインフリーフードのメリット・デメリットと、愛猫に合うかの見極め方を、公的機関や栄養基準の情報をもとに整理しました。
この記事でわかること
- グレインフリーキャットフードの定義と、穀物入りとの違い
- グレインフリーのメリット・デメリット(両面)
- 総合栄養食基準と原材料の見方を踏まえた選び方
2026年6月時点の公開情報と栄養基準をもとに、キャットフードナビ編集部がまとめました。筆者は店頭やオンラインで数十種類のフードのパッケージを見比べてきましたが、グレインフリーと書かれた製品でも炭水化物量や原材料には大きな幅があるという印象です。グレインフリーは「流行っているから」で選ぶのではなく、愛猫の体質と栄養バランスで判断するのがポイントです。
グレインフリーキャットフードとは?穀物入りとの違い

グレインフリーとは、穀物(小麦・トウモロコシ・米・大麦など)を原材料に使わないフードのことです。先に結論を言えば、穀物を使わない代わりに、いも類や豆類が炭水化物源として使われます。なぜなら、フードを粒状に成形し、エネルギー源を確保するために何らかの炭水化物が必要だからです。
そもそも猫は本来、肉を主食とする肉食動物です。一般社団法人ペットフード協会の調査によると、2023年の全国の猫の推計飼育頭数は約906万頭で、犬の約684万頭を上回り、ペットとしての存在感が高まっています。これだけ多くの家庭で猫が飼われるなか、フード選びの基準を正しく知ることはますます重要になっています。
「ペットフードは、犬や猫が必要とする栄養素をバランスよく含むよう設計されており、『総合栄養食』はそれと水だけで健康を維持できる基準を満たしたものです。」
— 一般社団法人ペットフード協会「ペットフードの分類と表示」(一般社団法人ペットフード協会)
「グレインフリー=低炭水化物」ではない
誤解されやすいのが、グレインフリーは炭水化物が少ないという思い込みです。実際には、穀物の代わりにじゃがいも・さつまいも・えんどう豆などが使われるため、炭水化物量が穀物入りと大きく変わらない製品もあります。最初に選ぶ人がつまずきやすいポイントなので、成分表示の確認が欠かせません。
グレインフリーのメリット・デメリット

グレインフリーには利点も注意点もあります。結論として、穀物アレルギーの猫には有効な選択肢ですが、すべての猫に必須というわけではありません。なぜなら、猫の食物アレルギーの原因は穀物に限らず動物性たんぱくも多く、製品の品質は穀物の有無だけで決まらないからです。市販のグレインフリー製品はたんぱく質含有量が乾物量基準で約30〜40%と高めに設計されているものが多く、平均的な穀物入り製品より動物性原料の比率が高い傾向があります。一方で価格は穀物入りより1〜2割ほど高めの製品が多く、コスト面の検討も必要です。※含有量・価格は製品により大きく異なります。
| メリット | デメリット・注意点 |
|---|---|
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アレルギーは「穀物」とは限らない
猫の食物アレルギーの原因は、牛肉・乳製品・魚など動物性タンパクであることも多く、穀物だけが原因とは限りません。AAFCO(米国飼料検査官協会)の栄養基準によると、成猫用総合栄養食はたんぱく質を乾物量基準で最低26%以上含むことが求められており、猫の体づくりには動物性たんぱくが欠かせないことが分かります。つまりフードの良し悪しは、穀物の有無よりも、こうした栄養基準を満たしているかで判断すべきだといえます。
実際に愛猫のアレルギーが疑われる場合は、自己判断でフードを変える前に獣医師に相談するのが安全です。キャットフードナビでは、グレインフリーは「合う猫には良い選択肢の一つ」という位置づけで紹介しています。
グレインフリーフードの選び方

選ぶときの基準は、穀物の有無よりも栄養バランスと品質です。結論として、次の3点を順番に確認しましょう。なぜなら、フードの良し悪しは総合栄養食の基準を満たしているかで大きく変わるからです。
- 「総合栄養食」表示があるか:これと水だけで栄養が満たせる基準。AAFCO等の栄養基準を参照
- 第一原材料が動物性タンパクか:チキン・サーモンなど肉・魚が最初に記載されているものを目安に
- ライフステージが合っているか:子猫・成猫・シニアで必要な栄養が異なる
農林水産省の発表によると、ペットフードは「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)」に基づき、製造方法や成分・表示の基準が定められています。原材料・成分表示はこうした基準のもとで記載されているため、表示を確認することが安全なフード選びの基本になります。
「ペットフード安全法では、有害な物質を含むペットフード等の製造・輸入・販売を禁止するとともに、製造方法・表示の基準を定めています。」
— 農林水産省「ペットフードの安全関係」(農林水産省)
注意点・よくある失敗

- 「グレインフリー=健康的」と思い込む:穀物の有無は品質の一要素にすぎない
- 低炭水化物だと誤解する:いも・豆で炭水化物量が高い製品もある
- 急にフードを切り替える:胃腸への負担を避け、1週間ほどかけて少しずつ移行する
- アレルギーを自己診断する:症状がある場合は獣医師に相談し、原因を特定する
愛猫の体調に変化があった場合は、フードの変更よりもまず動物病院での相談を優先してください。本記事は一般的な情報提供であり、個別の診断・治療に代わるものではありません。
よくある質問(FAQ)
グレインフリーキャットフードは全部の猫にいいですか?
いいえ。穀物アレルギーの猫には有効な選択肢ですが、すべての猫に必須ではありません。フードの良し悪しは穀物の有無より、総合栄養食基準や動物性タンパクの含有量で判断します。
グレインフリーは炭水化物が少ないのですか?
必ずしも少なくありません。穀物の代わりにじゃがいも・さつまいも・豆類が使われるため、炭水化物量が穀物入りと変わらない製品もあります。成分表示の確認が重要です。
グレインフリーへの切り替え方を教えてください。
急な切り替えは胃腸の負担になるため、今までのフードに少しずつ混ぜ、1週間ほどかけて割合を増やしていく方法が安全です。体調に変化があれば獣医師に相談してください。
まとめ
結論として、グレインフリーキャットフードは「合う猫には良い選択肢の一つ」であり、穀物の有無だけで優劣は決まりません。
- グレインフリーは穀物不使用。ただし低炭水化物とは限らない
- 穀物アレルギーの猫には有効。すべての猫に必須ではない
- 選ぶ基準は「総合栄養食表示・動物性タンパク・ライフステージ」
キャットフードナビでは、流行の言葉に流されず、愛猫の体質に合ったフード選びの情報を今後も発信していきます。あわせてキャットフードの成分表の読み方やアレルギー対応フードの選び方も参考にしてください。
本記事について
最終更新: 2026-06-10 / 監修・編集: キャットフードナビ編集部。本記事は2026年6月時点の公開情報・栄養基準に基づいて作成しています。製品の仕様・成分は変更される場合があるため、最新情報は各メーカー公式・農林水産省・ペットフード協会でご確認ください。本記事は一般的な情報提供を目的とし、個人の感想を含みます。愛猫の健康・アレルギー・食事に関する個別の判断は、獣医師にご相談ください。プライバシーポリシー・お問い合わせもご参照ください。
